紀伊水道に面した和歌山県御坊市は、黒潮と南海流が交わる豊かな漁場に恵まれ、四季折々の新鮮な魚が水揚げされる“魚のまち”。
この記事では、御坊で食べられる旬の魚料理や地元で人気の海鮮食堂、老舗のうなぎ店、郷土料理まで徹底的に紹介します。旅行者にも地元民にも役立つ、御坊魚グルメの完全ガイドです。
紀伊水道の恵みが育む御坊の魚
御坊市の海岸線は約8キロ。南下する南海流と黒潮支流が交わることで、年間を通して多種多様な魚が回遊してきます。
この海流の合流により、海水温が安定し、イサギ(イサキ)、アジ、サバ、タイ、ハマチ、メジロ、カツオなど、脂がのった魚が獲れるのが特徴です。
御坊市内には7つの漁港があり、特に浜ノ瀬漁港や日高川河口は地元の漁師や釣り人で賑わう好漁場。
水揚げされた魚はすぐに地元の飲食店に並び、御坊市民の食卓を支えています。
御坊で味わえる魚料理の代表店
フィッシュテラス はし長
御坊の海鮮ランチといえばここ。生簀(いけす)で泳ぐ魚をその場で捌いて提供する、地元漁港直営の人気食堂です。
刺身定食や焼き魚定食など、御坊近海で獲れた魚を贅沢に味わえます。海を望む明るい店内は観光客にも大人気。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | フィッシュテラス はし長 |
| 所在地 | 和歌山県御坊市名田町野島2368 |
| アクセス | 西御坊駅から車で約10分 |
| 営業時間 | 直売所 9:00〜17:00/レストラン 11:00〜16:00 |
| 定休日 | 水曜日 |
| 駐車場 | あり(約30台) |
| 公式サイト | https://hashicho.raku-uru.jp |
おすすめ料理
- しまあじ定食(1,100円)
- ひらめ刺身定食
- 干物定食
引用元:日高地域観光協議会
地元の漁師がその日の朝に水揚げした魚を使うため、脂のりが良く、鮮度抜群。昼過ぎには完売するメニューも多いため、早めの来店がベストです。
和風 花紋(かもん)
地元産の天然魚とA5ランク黒毛和牛を使う、御坊屈指の創作和食店。
化学調味料を一切使用せず、天然だしと手作り調味料で仕上げる繊細な味が魅力です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 和風 花紋(はなもん) |
| 所在地 | 和歌山県御坊市湯川町財部57-3 |
| アクセス | JR御坊駅より徒歩15分・タクシー5分 |
| 営業時間 | ラランチ:月火木金 11:00〜14:00(L.O.13:30) ディナー:月火木金土日 17:00〜22:00(L.O.21:00) |
| 定休日 | ランチ:水・土・日曜日 ディナー:水曜日 |
| 駐車場 | 8〜10台 |
| 公式サイト | https://wafu-kamon.com |
おすすめメニュー
- 季節の魚の懐石(6,000円〜)
- 天然鯛の薄造り
- 活アワビステーキ・刺身
引用元:和風 花紋 公式サイト
クエ、白アマダイ、メジロなど紀伊水道の魚を贅沢に使い、見た目にも美しい盛り付けが特徴。
法事や記念日ランチにも利用される、御坊の「おもてなし」を象徴する一軒です。
魚料理 日高川
御坊市内で長年愛される老舗の和食処。
地元の魚を使った煮魚・焼き魚・刺身定食のほか、郷土料理「あせ寿司(押し寿司)」も味わえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 魚料理 日高川 |
| 所在地 | 和歌山県御坊市塩屋町南塩屋313 |
| 営業時間 | 11:00〜14:00/17:00〜21:00 |
| 定休日 | 火曜日 |
| 駐車場 | あり |
| 公式情報 | 食べログ店舗ページ |
おすすめ料理
- 地魚刺身定食
- タチウオ煮付け
- あせ寿司(鯖・イワシ使用)
引用元:御坊市観光協会
川常(かわつね)
紀州備長炭で香ばしく焼き上げるうなぎの名店。
地元産の醤油を使った秘伝ダレが絶品で、遠方からもファンが訪れる人気店です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 川常(かわつね) |
| 所在地 | 和歌山県御坊市湯川町財部813-4 |
| アクセス | JR御坊駅から徒歩約10分 |
| 営業時間 | ランチ 11:00〜14:00/ディナー 17:00〜19:00 |
| 定休日 | 火曜・第2/4月曜(他月曜は15時まで) |
| 価格帯 | 〜3,000円 |
| 駐車場 | 店横・裏あり |
| 公式サイト | https://wakayama-go.com/kawatsune/ |
引用元:わかやまGO!公式観光サイト
パリッと香ばしい皮とふわふわの身。紀州備長炭の香りが口いっぱいに広がる「うな重」は、御坊の“ご褒美ランチ”として人気です。
季節で変わる御坊の旬魚
御坊の魚は季節ごとに顔ぶれが変わります。
春夏秋冬、それぞれの旬魚を知ることで、最も美味しい時期に訪れる楽しみが増します。
| 主な旬魚 | |
|---|---|
| 春 | イサギ、アジ、サバ、タイ、チヌ |
| 夏 | イサギ、アジ、サバ、タイ、カツオ |
| 秋 | イサギ、アジ、サバ、タイ、ハマチ、メジロ、カンパチ |
| 冬 | サバ、ハマチ、メジロ |
※参考:御坊市公式釣り情報・紀州日高漁協資料
春〜夏はアジとイサギ、秋〜冬はハマチやメジロといった脂ののった青魚が美味しい季節。
これらの魚は「フィッシュテラス」や「花紋」で季節限定メニューとして提供されています。
御坊の魚料理・郷土食文化
御坊では古くから魚と共に暮らす文化が根づいています。
中でも代表的なのが以下の三つです。
- あせ寿司:酢飯と魚を重ねて押し固めた伝統寿司。紀州ではサバ・イワシを使うのが一般的。
- なれ寿司:魚を発酵させて保存する、紀州伝統の保存食。酸味と旨味が凝縮されています。
- 金山寺味噌漬け魚:魚を金山寺味噌で漬け込む郷土の味。御坊の味噌蔵で今も手作りされています。
お土産・直売所で買える御坊の魚
- はし長直売所 干物・しらす・地魚の刺身を販売。お土産用の冷凍パックもあり、観光客に人気。 ▶ 公式販売サイト
- JA紀州直売センター 地元漁師が水揚げした魚介を販売。サバやアジの開き、イワシ丸干しなど。
- 日高川漁協直売コーナー 獲れたて魚の朝市開催。訪問時は事前に電話(0738-22-0451)で営業日確認を。
御坊の魚を味わうモデルルート
午前:道成寺の観光・白崎海洋公園で景観を楽しむ
昼食:フィッシュテラス はし長で海鮮ランチ
午後:はし長直売所やJA紀州でお土産購入
夜:和風 花紋で懐石ディナー or 川常でうな重
アクセス:新大阪駅からきのくに線で約2時間、御坊駅からタクシーで10分圏内に主要店が集中。
まとめ
御坊の魚は、黒潮と南海流が交わる豊かな海から届く“自然の恵み”。
港町ならではの鮮度と、料理人の丁寧な手仕事が融合した御坊グルメは、まさに和歌山の味覚の結晶です。
結論ポイント
- 紀伊水道の潮流が豊富な魚を育む
- フィッシュテラス・花紋・川常は御坊魚グルメの三本柱
- 春夏秋冬で旬の魚が変わる
- 郷土料理「あせ寿司」「なれ寿司」も要チェック
- 直売所ではお土産・干物・しらすも購入可能
次の休日は、御坊の魚料理で“海と人のぬくもり”を感じてみてください。
